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2014年9月28日 (日)

「世間ずれ」は「世間の常識からはずれている」でおかしくない

文化庁の国語世論調査が公表され、「世間ずれ」や「まんじりともせず」などが本来の意味でなく使われていることが明らかになった。

たとえば「世間ずれ」は、辞書では「世間を渡ってずる賢くなっている」の意味とされているが、庶民の正解率は35.6%で、「世の中の考えから外れている」という意味だと答えた人が、過半数の55.2%だったという。

だが、「世間からズレている」と言えば、そのとおり「世の中の考えから外れている」という意味が当たり前に正しい。だから「世間ずれしている」という言葉も同様に考える人が多いのは、むしろ当然だと言える。

言葉というものは、その時代に生きている人々のためのものだから、時代とともに変化していい。過半数の人が解釈しているのが、その時代の常識であり、少数派になってしまったら、その解釈は古文として古語辞典へ移動していけばよい。いたずらに、その解釈は誤っている、と言う必要はない。

実際、古語辞典に載っている意味は、その昔は常識として使われていたが、時代とともに使い方が変化していった名残りだ。

たとえば「やがて」という言葉は、ある程度の時が過ぎたことを意味するが、大昔は「すぐに」という意味だった。太平記の中に「やがて馬に乗っていけ」と部下へ指示する武将の言葉がある。「すぐに」という意味なのだが、おそらく時代とともに「やがて」は、すぐにやらないことが多くなったので、意味が変化して定着してしまったのだろう。

同様に、現在のサラリーマンが上司から「例の件、やってくれた?」と聞かれて、「あ、今やります」とか「今やってます」と言い逃れするセリフがよくある。こういう使い方が多くなってくると、何年か先には「今」という言葉は「現在」という意味だけでなく、「あとで」という意味も表すことになってくるのかも知れない。

「食べれる」「起きれる」といったラ抜き言葉も、多くの人々に定着するようになってしまい、市民権を得る時代になったと言われる。

意味が変わってしまった言葉をいつまでも間違いだと決めつけるのでなく、時代に合った意味でよしとする柔軟性も必要だろう。

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コメント

単純に漢字で書くとどういう字になるかを考えない人が増えたからじゃないですか?
世間擦れ(せけんずれ)だと知っていれば、ずれているとは思いません
そもそもずれているは、外れているです
世間から外れているという事ですと、世間外れになります

やはり間違えている人が多い「やむを得ない」「せざるを得ない」も、得る↔得ないが理解できていれば分かると思います
「○○を」得る、もしくは得ない
「やむ(やらなくてはいけない)」「せざる(しなくてはいけない)」の「~なくてはならない」という行動のときは得ないを使い、半ば強制の意味をもつ
ということが分かると「やむおえない」はないと分かると思います
漢字だと「やむ終えない」になりますから

投稿: 名無し | 2018年4月19日 (木) 06時06分

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