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2016年11月30日 (水)

駅伝の選手はタスキ渡しの練習もしっかりやれ

2016年の全日本実業団女子駅伝(クイーンズ駅伝・仙台市)で11/27、優勝候補の一角であった豊田自動織機が、1区から2区へのタスキ渡しで失格となった。

20mのゾーン内でタスキ渡しをしなければならないというのが、駅伝の公認ルールであり、50cmほどオーバーしてしまったことが、失格の理由と発表されている。

ゾーン超過での失格は非常に珍しいことだが、この事件は実に多くの問題を考えさせることになった。

1) リレーゾーン限界の20m地点には審判員がいて監視しており、50cmほど過ぎた地点でタスキが渡されたのを確認したというが、選手にこのゾーンが明確に分かるような目立つラインが、路面に表示されているわけではない。

審判は冷静に見ることができても、一生懸命に走りこんできた選手たちにしっかり分かるようにしていないことを棚に上げて、「50cm超過」はないだろう。選手の立場になっていない。

2) 呼び出し係員は2区の島田選手に対して、スタンバイの声をかけたというが、認識できておらず、1区の福田選手が必死で駆け込んできたのに島田がおらず、あわててスタートへ出てきた間に少しずつ前方へ出てしまい、ゾーンをオーバーすることにつながった。

呼び出し係は、単に自分が声を発したからいいというものではない。選手から「ハイッ」の応答がない場合は、分かったのかどうかを確認するまでが責任であることを認識しなければならない。

こうした確認不足によるヒューマンエラーは、航空管制でも重大な事故を引き起こす原因になりかねない。

3) トップレベルの駅伝大会に出場できるチームは、タスキ渡しのルールに基づいた練習にも、精を出してもらいたい。一人のリレーミスで、チームの選手たち全員が失格になってしまう。また実業団駅伝や大学駅伝は、企業や大学が多額の強化予算を出している。選手たちだけの問題ではないのだ。

ただ1秒を削るために走る練習だけでなく、リレーゾーンの見極め練習や、繰り上げスタートになるギリギリの地点まで必死に駆け込んでくる前走の選手がいた場合、何m手前までなら足踏みして待機して、タスキを受け取るかの見極めの練習もしてもらいたい。

4) 今回のテレビ中継を担当している、TBSの不手際もはなはだしい。豊田自動織機がなぜ失格になったのかの理由・経緯について、放送時間中に何も解説しなかった。そのためインターネットでは多くの疑問の声が飛び交った。

TV局は単にスポーツ現場の映像を流せばいいというものではなく、報道メディアでもあるのだ。陸連におもねることなく、なぜ失格になったのかを視聴者の立場でVTRを再生したり、運営側からの説明を放送時間内に求めるなどの姿勢が必要だ。

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