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2020年7月

2020年7月16日 (木)

光秀が本能寺の変を起こした3つの要因

2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」で、明智光秀の話題が多くなっている。

戦国最大の謎と言われる「光秀はなぜ信長を討ったか」の原因として、信長から受けた仕打ちへの恨みが限界に達した、を始めとして何十もの説があるそうだ。

しかし多くの賛同を得ているのは、「ひとつの要因に限らず、いくつもの要因が複合して、謀反の決断に至った」という説だ。その要因をまとめると「不正のトライアングル」に落ち着くのは興味深い。

「不正のトライアングル」とは、企業などの内部統制を考えるうえで、社員や役員が不正行為に走ることを予知したり防いだりするために役立つ原理だ。それは「動機」「機会」「正当化」の3つの要因が大きくなったときに、人は不正行為をしやすいというものだ。

明智光秀の場合、信長からいじめとも思われるような扱い・仕打ちを多く受けて、がまんできなくなっていたとされる。これがまず「動機」だ。しかし動機だけでなく、光秀は秀吉の中国攻めの援軍を命じられて、1万2千の軍勢を集めて進軍しようとしているときに、信長が本能寺に少人数で滞在しているという、まさに絶好の「機会」に遭遇した。だがこれでもなお不正に走るには、信長から受けた恩も考えると、まだブレーキがかかる。

そこにもうひとつ、「正当化」が加わったのだ。比叡山を焼き討ちして僧侶や女・子供まで大量に殺害したり、足利将軍を京都から放逐したり、という悪行を繰り返した信長を討つことは、天下万民や天皇のためになることであり、正義の行動なのだとして、謀反を正当化できる考え方に至ったとき、この「不正のトライアングル」の3つの要因がそろって、「敵は本能寺にあり」と決断したのだろう。

「不正のトライアングル」は、現代でも人が不正行為に走る予測をするうえでも興味深い。

 

 

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