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2020年8月

2020年8月15日 (土)

日本軍の「降伏禁止」文化を作った犯人はだれか

昭和戦争で日本軍は「生きて虜囚の辱めを受けず」を是とし、勝算がなくなった局面でも玉砕突撃を行ったり、サイパンや沖縄では女性たちも自決したり断崖から身を投げたりして死んでいった。

この良くない考え方は、いったい誰が提唱して、当時の日本人が受け入れてしまったのだろうか。

第二次大戦では、たとえばドイツ軍でも北アフリカ戦線で連合軍に囲まれ、勝算がなくなった局面では、降伏して30万人のドイツ兵が捕虜になっている。ソ連軍からベルリンに攻め込まれた大戦末期では、ヒトラーが自殺したあと、ナチスの幹部たちも両手を上げて投降してきている。

日本でももっと昔をたどれば、明治維新で幕府軍は江戸城を無血開城して、官軍に降伏している。もちろん一部の幕臣たちは降伏を潔しとせず、上野の山にこもって抵抗したが、全体としては降伏して官軍を受け入れた。白虎隊が悲劇となった会津でも、最終的には降伏して官軍を受け入れている。玉砕突撃の選択などはしていない。

それが明治政府になって、天皇を神格化して天皇や国のために生命を投げ打つことが人の道であるとの考え方を、教育勅語を筆頭に、何者かが提案して日本国民の文化にしてきてしまったのだろう。これはもちろん提案者の意図だけで定着することはないので、日本国民の底辺にそうした考えを受け入れてしまう資質があったことも要因ではあるが、それにしてもこの悪質な考え方をはじめに提案したのは誰か、それを日本人の美徳として推進したのは何者なのか、この問題はあまり議論されていないように思える。

今の日本人に尋ねれば、たとえ戦時中を知っている年代であっても、「降伏せず、あくまでも玉砕突撃をしたり、自爆する道こそ正しい」などと回答する人はほぼいないだろう。この悪質な文化を言い出したもともとの犯人はだれなのか、2020年の終戦の日に当たり、しっかり検証をすべきと思う。

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